2010_09_19_

コクシネル / BOYS TREE

唄声の重みを知る一枚



コクシネルについては、
自分はあまり詳しくないのでWikipediaに任せるが、
このアルバム収録の名曲「少年の木」は意外なことに地上波で出会った。

大学時代に深夜番組で「FACTORY LIVE」というフジ系列のライブ番組があり、
(今もあると思うけど)
そこでこのバンドが出ていたのだ。

名前こそ知ってはいたが、全く食指が伸びていなかったバンドだったので、
思わず録画して(VHSにね)、何度も見ていた。

後からこの「BOYS TREE」という作品を買い、
そこに『少年の木』は収録されていたが、
唄声は同じように美しい、独特の歌い回しだった。

このボーカル野方囁の唄い方はどこかPhewのそれを思い出す。
唄うっていうよりひねり出す感じ。
曲を聴いててもあまり分からないけど、
本当は野方氏の歌唱力はかなり高いと思う。
「怪しい感じがする」「神秘的」とかそういう形容だけで終わってはもったいない。
胎盤の中から聴くような、唯一無二の歌唱。

『少年の木』はかなり聴きやすい讃美歌のような曲だが、
ほかのアルバムではバリバリにノーウェーブっぽい演奏も聴ける。
そっちの方が本当はこのボーカルと相性がいい感じもするけど。

そしてもう1曲『天と地の偶像』というかなりぐっとくる曲も収録されている。



今思えば地上波にコクシネルが、というのはかなりすごいことだと思う。
たまに地上波ってのはこういうことをするね。
地上波で誰々(=マイナーなアーティスト)って聴くと興奮しちゃう。


posted by Yooske at 20:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

豊田道倫 with 昆虫キッズ / ABCD

気づいたらiPodレートを全曲☆☆☆☆☆にしてたアルバム



快作、という言葉がぴったりのアルバム。
豊田道倫という人はもう長いこと音楽をやられているが、
常々思っていたのは本当にPOPな音楽を書く人だなということ。

活動の範囲だとか、唄い方とか、唄う内容のオブラートの無さで、
聴く人が相当限られてしまっているため、
今の知名度こそ低いが、変わったプロデュースがつけば、
大化けしたり、すっごい有名なシンガーになっちゃうんじゃないの?なんて思ってた。
それこそミスチルみたいに。

そんな自分の妄想が少し妄想じゃなくなったと思わせてくれたのが
この若手バンド<昆虫キッズ>との共作。
観た感じ本当に若いな〜。

昆虫キッズとだからなのかは分からないが、
本来豊田氏が持っていたセンスがギター以外の楽器と混ざって
見事に花開いたというか、本当にPOPになったな、って感じた。
不思議とアコギオンリーの時よりも、
歌詞がずんずん突き刺さってくるときがままあるのだ。

ローファイとかスカムとかなんとか言われてたの嘘みたいね。

めちゃかっこいいPVをみると豊田氏はいつもの豊田氏で、
何も構えちゃいないんだけどね。



なんかPVみると泣けてくるんだよなー。
本当豊田さんの声、あったかくて好きだ。

昆虫キッズもこないだ静岡にライブ来てて、
行こうと思ってたらライジングサンとかぶっちゃって行けなかったので、
どっかで必ず観ておきたいな。

posted by Yooske at 19:51 | Comment(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

SoFkay / Magic Out!

眠れる名曲集



非常に知名度は低いと思われるバンドです。
書いている私も詳細はあまり知りません。

ではなぜ持ってるかというと、このアルバムの帯コメントを
突然段ボールの蔦木兄とPanicsmileの吉田氏が寄せていたから。
下調べもしてないアルバムを衝動的に買うのは珍しいのですが、
なにか惹かれる感じがして買いました。

中身は上記コメンター2者の音楽が好きなら間違いなくはまると思います。

変拍子や変調を多用し、
ギターの歪みとPOPなメロディーのちょいハズれた感じの摩擦がたまらないアルバムです。
ずっと昔の頃のPanicsmileに近いかな?
バッファロードーターみたいなときもある。

ただアルバムとしての流れというのはまったく感じられず、
曲集という印象。
そこがまた荒削りな感じでいいんだけど。

今もバリバリ活躍されているようで、アルバム等もたくさん出ているよう。
(このアルバムは1stです。)
といってもメディアの取り上げなさは異常な気もするけど。
機会があったら一度観に行きたいな。

↓この曲はこのアルバムには入ってませんが、なんかいい感じでしたので。


posted by Yooske at 19:30 | Comment(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

町田康 / 脳内シャッフル革命

するめの中へ

町田康 - 脳内シャッフル革命.jpg

町田康の文章が好き。
というといささかサブカルミーハーっぽいんだけど、
冗談なんだか本気なんだか解らないような、
ギャグとも狂気とも言えるあの独特の文章は、
きっとどんな人のハートにも良かれ悪かれ
かなりのインパクトを残すことは間違いない。
ある意味非常にPOPだ。

自分はもう氏の紡ぐ言葉が気持ち良くてしょうがない。

そんな町田氏のリリックがどろどろのブルースに乗って聞こえてきたら、
僕はもう衝天してしまう。
と夢想していたのが高校卒業ちょっと前のこと。

そのころはまだ町田康のうたを聴いたことがなかったので、
「作家の出したアルバム」という変な聴き方で
大学に入ったちょい後にこのアルバムを聴いた。
(ちなみにINUを聴くのはもっと後・・・逆行!・・・)


聴いてみるとイメージした以上に歌詞と演奏の相性がよい。
レゲエ、ブルース、ハードコア、バラード、ノイズ、なんでもアリなのに、
すべて「町田康」カラーに見事に染め抜かれている。
歌詞はまったく意味が分からないのに、
ずしりと耳に入ってくる。
あと、リズミカル。
(でも改めて町田氏の小説など読んでみれば、
非常にビート感のある文であった。)

これだけ雑多でもPOPなので、
本当に万人にお勧めできます。

個人的には非常に短いが忘れられなくなる「田螺」、
疾走するギターと氏のハスキーボイスが絡む「クイズに答えて」、
「ジャスティス!」のシャウトがかっこよすぎる「ハマダ正直」
の3曲が秀逸だと思う。


「うどん屋」とか「するめ」とか「民主的な手続き」とか
そういう歌詞が出てくる音楽を聴いたことがなかったから、
齢18の自分には新鮮で、これを聴いてから「パンク」ってこういうものだ、
という輪郭が少し見えた気がしている。
もっと前から聴いてればよかったなと思った。
リアルタイムで聴いてた人たちが羨ましい。

結局僕はINU時代も大好きなんだけど、
やっぱり世代もあって、初めて聴いたのが「町田康」名義だったので、
このナイスミドルな頃の落ち着いたハジケっぷりがどうしても好きだ。

さらに最近では陽水の曲も作ったりしていて、
徐々に活動のスタイルを変えながらも、
布袋と喧嘩して殴られて警察に駆け込むといったパンクっぷりを
依然発揮しまくっている町田氏。


(これがまた良い歌詞なんだな〜。
 あ、この曲の歌詞に関しては非常にシンプルですので。)

まだまだ若いし、
過去のアルバムはたっぷり出てるし、
スルメのようなアルバムばかりなので、
まだまだ楽しませてくれそうです。
新作も聴きたい。

ジャケットはアラーキーで、
町田氏の鋭く淡い不安定でセクシーな視線をガッチリ捉えている。

posted by Yooske at 17:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カーネーション / LIVING/LOVING

磨きのかかる不良っぷり・あらくれ

Carnation - Living Loving.jpg

カーネーションの新作「Velvet Velvet」が発売になった。
カーネーション、ついに2人になっての初のアルバムである。
が、シングル「ジェイソン」も相変わらず甘いかっこいい曲で、
前向きに新カーネーションを受け入れたくなる。
先日までの風邪も治ったので、
今からタワレコまで足を伸ばし買いに行こうと思う。

「LIVING/LOVING」発売前のメンバーチェンジの際も
ああ、カーネーションが変わっちゃうな、と思いながら
この「LIVING/LOVING」を聴いた記憶がある。

でもやはりカーネーションは、僕の密かな期待を裏切らなかった。
一曲目の『やるせなく果てしなく』を聴いてもうグッときた。
そのころ僕は洋楽・若手に心酔していた記憶があるが、
これを聴いて邦楽・オッサン(いい意味で)に耳を傾けることが多くなった気がする。
私もまだ弱冠齢23であるが、この渋さはやはりキャリアあってのものだと思う。
そして心配無用どころか、「LIVING/LOVING」は僕の一番のフェイバリットになった。

ちなみにオッサン向け雑誌「ミュージックマガジン」のその年のベスト10みたいなやつに、
このアルバムは当然のようにランクインしていた。
確か2位くらい。
1位はバッファロードーターだったか。

完全なるマイペースを手に入れたカーネーション。
「流れがいいのよ」とは知人による同アルバムの評であるが、
これに尽きる。

posted by Yooske at 17:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

noodles / long long chain

けだるい午後〜夕方に

noodles - long long chain.jpg

マイクロソフトのソフトって使いにくい!
遅いし、イライラする。
そんな気分の時にnoodlesを聴く。
特別好きな音楽でもないけれど、
さわやかでけだるくてざらざらと肌触りのよいPOPSを聴いて、
心を浄化(した気持ちになる)。

このバンド、けっこう活動歴は長いと思う。
僕が高校かそれくらいの時にNHKのラジオで聴いたのが初めだったから、
もう10年はやってるのかな。
名前聞いて勝手に「Nude」+「Idols」と解釈してたのが微笑ましい。
当時聴いて、これは売れる!となんとなく直感で思ったのだけれど、
まあ今日の今日までブレイクはしていない。
しかしなぜか、そのせいか、なんとなく、
ブレイクして欲しい!という気持ちがずっとあるのだ。
ポップスとしての要素は、
ピロウズのさわお氏プロデュースということや、
ガールズバンドであること、ルックスとか含めて大アリだと思うのだけどな。

まあそれは置いといて、
このアルバムの2曲目『HUSH BELL』という先行シングルがピカイチ。
この曲に象徴されるような、けだるい晴れた休日の午後の、
切ない懐かしい感じが全編に亘って味になっている。
最後の『long long chain』の最後の曖昧な締め方といい、
とにかくだる〜い感じ。

この感覚は僕にとっては「音のデジャヴ」=「既聴感」みたいになって、
すごく快感となる。
もっと多くの人に聴かれるべき音であるし、
それによりポップであることの自覚が生まれて、
一皮ムケたヌードルたちを拝めるかも知れません。

posted by Yooske at 16:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あぶらだこ / あぶらだこ

最強・絶対の世界

あぶらだこ - あぶらだこ 木盤.jpg

あぶらだこの音楽に一切テクストは必要ないことは承知ですが、
でもそれでも言及したいという阿呆の戯言です。

スケールの大きな音楽というのがある。
僕にとっては「Imagine」「Top of The World」など
ポジティブな意味で包容力のある歌こそがそれである。
「世界に一つだけの花」とかね。

あぶらだこの音楽は、
聴いた瞬間に全てのものを否定するような絶対的なネガティブのスケール感がある。
しかし決してSwansやBurzumやブラックメタルような暗さが有るわけでもない。
むしろ「笑点」のような拍子が入ったり、
歌詞はダジャレが入っていたりと、明るい印象を受ける。

いや、先ほど「否定」とか「ネガティブ」という言葉を出したが、
決してそんなことはないかもしれない。
いやもう、あぶらだこは非常にポップであると言い切ってしまいたい。
何も否定などしない。独立・絶対の存在。
スマップもミスチルも関係ない。
「あぶらだこ」は「あぶらだこ」であり、
これからも「あぶらだこ」なのだなあ、とひたすら感じるだけだ。

とまったく意味がわからない文になってしまったが、
結局あぶらだこを聴いても「好き」という感情は持つことはなく、
ただ中毒的にリスナーをやってるような気がする。


ただパブリックイメージである「難解」というのは、
少し違うような気がする。
あぶらだこの歌詞は私も寸分も理解できないが、
結局あぶらだこの歌詞はその読解プロセスによって膨らむイメージを
想起させるためのものなのではないか、と思っている。

たとえば1曲目の「Farce」は
僕は勝手に古代エジプトの没落しかけの国の王様の人生を
描いているような印象を持っている。
それは歌詞の断片断片と、音のニュアンスから自然に導かれるものである。
もし直接的な描写であればこのイメージは生まれることはなかったであろう。
そしてこのイメージがあるが故に「Farce」は好きな楽曲なのであるが。

このイメージはVo.裕倫が狙ったものかと言われれば自信はまったくないが、
私個人の楽しみ方としてある以上もうどうしようもない。

そしてこのあぶらだこのメジャー1stアルバムは、
非常に歌詞から豊穣なイメージが湧いてくる
素晴らしいアルバムである。

各楽曲の完成度も非常に高く、
何度聴いても奇跡的に飽きることはない恐ろしいアルバムだ。
その内容も絶対的で、時代性・地域性などははるかに超越している。
そして聴くたびに発見がある。
CDプレーヤーを買い変えて、より音質のよいステレオで聴いただけでも、
ドラムの奇天烈さに背筋がゾクゾクし、
新たに感動を覚えるほどだ。
(このアルバム、ドラムがかなり大きな要素になっている。)

これ以上は野暮である気がするので控えるが、
一点だけ、トリビア。
アルバム収録曲「PARANOIA」はカラオケになぜか入っている。
(確かに聴きやすい曲ではあるが・・・。)
個人的には笑点のようなリズムで、
「This 人」と「This Heat」のダジャレも含む、
名曲「BUY」をカラオケで歌ってみたいと思うのです。

posted by Yooske at 16:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | Album | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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